第3回老健医療研究会を開催
テーマは「老健に求められる医療」
日時   2009年7月22日(水) 12:25~17:00
会場   朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター スノーホール
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参加者200名強のうち半数以上は医師

第20回全国介護老人保健施設大会新潟(7 月22日~24日の3 日間)の初日に、社団法人全国老人保健施設協会医療研究会(略称:老健医療研究会、漆原彰会長)が行われた。老健施設における医療のあり方等について学術的・専門的な研究発表をすることを目的に発足し、今回が3 回目の開催となる。

参加者数は200名強と前年よりも減ったものの、半数以上を医師が占め、老健施設でよりよい医療提供をめざそうという熱気が会場を包んだ。

「老人を診るのは内科の延長線上ではない」

はじめに漆原会長は挨拶のなかで、「私が昭和43年に老人医療に入ったとき、先生からこういわれた。『内科と小児科の差くらい、内科と老人科の差はある』。老人を診るということは、内科の延長線上ではない。恐らくかなりのこつが必要なものだろう」と述べた。

このあと田中政春氏(老健医療研究会企画運営委員長)の座長のもと、教育講演と指定講演、江澤和彦氏(全国老人保健施設協会学術委員長)の座長のもと、シンポジウムが行われた。

教育講演は鳥羽研二氏(杏林大学医学部高齢医学教授、杏林大学病院もの忘れセンター長)による「高齢患者の診療のこつ」

鳥羽氏は、高齢者の患者やその家族を支える心構えについて、医療スタッフ側の老いに対する理解や、家族とどのように接するかということを具体的な例を挙げて説明。また、特別な機器を要しない認知症の鑑別診断方法や非薬物療法を紹介し、「生活の不便さを、相談できるスタッフになること」の大切さを訴えた。
指定講演は、江澤和彦氏による「平成20年度研究事業報告」(全老健研究事業の取り組み)で、このなかで「平成20年度介護老人保健施設における適切な医療提供のあり方に関する研究事業」について発表した。

江澤氏は、平成21年の2 月と3 月に行われたアンケート調査とヒアリング調査について報告。老健施設内における医療処置等の実態を紹介し、適切な医療を行うにあたって「人材不足・人員配置基準が不適切」、「利用者の変化」、「医療ニーズの増大」などの問題点や課題を浮き彫りにした。同時に今回の研究事業を踏まえた今後の老健施設の医療に対する要望の論点として「包括医療に関する論点」および「不測の事態に対する医療に関する論点」などを取り上げ、今後の老健施設の担うべき医療とそのあり方を検討することが重要な課題であると結論づけた。

初めて「地域医療連携」をテーマにシンポジウム

シンポジウムのメインテーマは「介護老人保健施設と地域医療連携」で、シンポジストとそれぞれのテーマは、小崎武氏(老人保健施設星ヶ丘アメニティクラブ、医師)「介護老人保健施設と地医療連携」、天本宏氏(あい介護老人保健施設理事長)「将来ビジョンにおける介護老人保健施設の使命(地域医療について)」、稲川利光氏(NTT東日本関東病院リハビリ科部長)「急性期病院からの介護老人保健施設への期待」、(全国老人保健施設協会副会長)「老健施設を取り巻く社会保障制度の課題」であった。

シンポジウム「介護老人保健施設と地域医療連携」レポート

第3 回老健医療研究会について、漆原老健医療研究会会長インタビュー